FC2ブログ

東雲水域

性転換系、交換系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

絶対理想彼女 6

 この身体の肛門には、可能な限り膨らませたアナルバルーンが挿入されている。
 それまでは最初から挿入されていて、入れられるときの痛みはなかったからか、異物感こそあれ、そこまで気になってはいなかった。
 だが、いま尻餅を打った拍子に思いっきりアナルバルーンが押し込まれて、ものすごい激痛を発した。それはもう悶絶するしかないほどの衝撃で、俺は不自由な身体でのたうち回ってしまう。
「ウグウウウウウ……ッッ!!」
 悲鳴はあげたくてもあげられないのだが、この場合はそれでよかった。もし悲鳴をあげていたら近所の人が何か事件かと思って警察を呼ばれていたかもしれない。
 あるいはその方が解放されるのは早かったかもしれないが。
 ともあれ、不自由な身体で散々悶絶した後、痛みが引いてきてようやく俺は落ち着くことができた。
 辺りは涙やら涎やら鼻水やらが飛び散っている。失禁しなかった自分を褒めてやりたい。
 滲む涙をなんとか振り払い、俺は身体を起こした。正座に近い状態まではなんとか立て直す。
 ともかく、これで床に降りることが出来た。あとはベルトに上手くひっかけられる突起物があるところまで移動して手や足の拘束具を外してしまえばいい。
 俺は今度は転ばないように気をつけながら、ずきずきとした肛門の痛みを堪えて、移動を始める。
 それにしても、本当にこの身体はなんなのだろうか。俺はただのラブドールを注文したはずなのに、明らかにそれを超越した何かであることは間違いない。いや、ラブドールどころか、人知すら越えているか。
 身体の感覚といい、ラブドールだったはずのこの身体は完璧に人間の身体だとしか思えない状態になっている。意識もはっきりしているし、流行のVRとも全く違う。
 俺はとりとめも無いことを考えつつ、程よい高さの棚の取っ手を利用し、アームサックのベルトを緩めようと悪戦苦闘した。何せベルトは背中側だから、肩越しに振り返りながら、おおよその見当をつけて動かさなければならない。
 荒い呼吸を繰り返し、涎を垂れ流しつつ、ようやく一つ目のベルトが外せた。
 しんどすぎる。喉も渇いた。
 それからも散々苦労して、数時間後にやっと腕が自由になった。ずっと背中で固められ続けた腕は自由に動かず、その場で横になって血が通うのを待たなければならなかった。もういっそこのまま寝てしまいたかったくらいだが、拘束はまだほとんどがそのままだ。寝てしまうわけにもいかない。
 俺は自分の目の前に両腕を持ってくる。本来の自分とは似ても似つかない、ほっそりとした腕だ。白魚のような、という形容が相応しい。爪も綺麗に手入れされているような状態で、何かと無精な俺の手とは思えない。実際、俺の手ではないのだが。
 少し休んだら体力が回復した。半身を起こした俺は、まず口枷から外す。後頭部に回したベルトを緩め、大きく口を開いて開口具を吐き出した。
 その拍子に涎がどろりと零れたがもういまさらだ。手が自由だから拭うこともできたが、あとでまとめて掃除するつもりで、気にせず垂れ流した。
 ずっと開きっぱなしだった顎が痛い。ベルトに寄って割り裂かれていた口の端から頬にベルトの跡が残っている感触がした。
「ふぅ、やれやれだ……む」
 呟いた自分の声に違和感を覚えて思わず唸る。当たり前だが、この身体の声は高い。大人の女性の姿だから子供のような甲高さはないが、元の声に比べればその差は歴然。自分の発する声が奇妙すぎて戸惑う。
 とりあえずいまは気にしないことにして、次に足の枷を外した。あれだけ俺を苦しめた枷だったが、手さえ使えれば何ということはない。散々暴れたからだろう。ベルトが食い込んで跡になっている。
 俺は立ち上がろうとして、少しふらつくのを感じた。さすがにまだ立つのは難しいようだ。仕方なく、座ったまま胴体を彩るボンテージを先に外すことにした。
「と、それより前に」
 乳房の頂点、乳首を挟む込む鈴と金具を外すことにする。さっきから鈴が鳴ってうるさくもあったし。
 女性の乳房に触るという経験はほとんどない。ボンテージによって絞り出された乳房は実に張りのあるもので、思いっきり触りたくなる。だが、いまは疲れ切っていてそんな余裕もない。
 俺は金具を緩めて、乳首を鈴から解放した。これでもう音に悩まされることはない。挟まれていた尖端がじくじくと痛んだが、取り外した以上、徐々に痛みも牽いていくだろう。
 少しずつ戒めが解かれていく感覚は、開放感があってとても気分が良かった。あるいは世にいうSM愛好家たちはプレイのあとの、解き放たれる感覚も好きなのかもしれないな。
 ボンテージもさっさと脱いでしまうと、残る拘束具は肛門に差し込まれたアナルバルーンのみだ。空気を抜いてしまえばすぐ抜けるとは思うが、この場で抜いてしまっていいのか少し迷う。
 この身体になって数時間は経過しているが、この身体の生理現象はどうなっているのだろう? いまのところ、催す気配も腹が鳴る気配もないが。でも汗は出るし涎や涙も出る。
 ともあれ、万が一のことを考え、トイレで抜くことにした。トイレに入り、便座にお尻を向けながらアナルバルーンの空気を抜く。身体の中の異物感が少し収まった。
 そして、軽く息みながらアナルバルーンを引き抜く。最初は中々出てこなかったが、我慢して引き続けると、ゆっくりと括約筋を越えてそれが飛び出して行くのがわかった。
 うん、めちゃくちゃ気持ち悪い。けれど同時に背筋が震えるほどの排泄の快感も感じられるのだから質が悪い。
 嫌でも覚える快感を堪えつつ、なんとか全ての拘束から解放されることに成功した。少し肛門に違和感はあるが、乳首と一緒ですぐ元に戻るだろう。
 幸い、抜き取ったアナルバルーンに汚物はついていなかった。これはそういうものが作られない身体なのか、それとも単に付着するほどの場所に汚物がたどり着いていないのかはわからない。
「とりあえず、シャワーでも浴びるか……」
 汗を大量にかいてしまっていたし、垂らした涎の筋が残っているのも自覚があった。
 特に股間に白い液体が乾いた物がこびりついていて不快だ。拭うこともできなかったのだから仕方ないが。
 俺は部屋の惨状はおいて、風呂場に向かう。シャワーから温水が出るのを待ちながら、俺は改めて今の自分の身体を観察することにした。

第一章 おわり
[ 2018/05/18 21:00 ] 小説・絶対理想彼女 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 5

 さすがの俺も短時間で二連続で抜けば、硬度を維持し続けることは出来ない。
 自分の身体の中に突き入れられているものが徐々に小さくなっていく感じは気持ち悪かったが、ようやくこれで解放される。
(つ、う、くぅ……か、からだが、動きづれぇ……っ)
 絶頂した影響なのか、身体に力が込めにくい。それでもなんとか足を使って後ろに下がり、ペニスを抜き取ることに成功した。ずるり、と柔らかくて弾力のあるものが抜けて少しほっとする。
 しかし同時に、身体の中からどろりとした液体が零れだしたことがわかって、思わず眉を顰めた。
(くぅ……ソファが汚れちまうが……まあ仕方ないか)
 俺は男の俺の膝の上で一端呼吸を整える。
 口枷のせいで呼吸がしづらいのもあり、かなり呼吸は荒くなっていた。涎が零れ、ぐったりしている男の俺の身体にそれが垂れてしまう。
 男の視点からなら粗相をしたということで、苛めるための格好の材料ができたと喜ぶところだが、なんとも複雑な状態にある俺にとっては複雑な気持ちを生むことでしかない。
 ともかくこれでペニスの杭からは解き放たれたわけで。あとは上手く足枷を外すだけだ。
 俺は早速、まずは右足の方から外すように努力してみた。男の俺の身体も利用し、左足は動かさず、右足の付け根側の枷を、膝の方にずらすように擦りつけた。
 足の付け根に巻き付いているベルトは、肉に食い込んでいて中々ずれてくれなかったが、何度も擦りつけているうちにほんの少しずつ動き始める。
(よし、いける……っ!?)
 そう思っていた俺だったが、その枷の動きが止まった。見れば足首側と繋げている鎖がそれ以上ずれないように止めてしまっている。
(……あ、あほか俺は――ッ!)
 少し構造を考えればわかるようなものだった。枷同士を繋いでいる鎖がもう少し長ければ、膝くらいまではずらせたかもしれない。だが今回枷同士を連結するのに用いている鎖は短すぎてそこまでずらすことも出来ない。
 本当に拘束する目的であったならそれはむしろいいことなのだが、今回に関しては最悪だ。これでは脱出ができない。
 絶望に陥りかけた俺だが、男の俺の膝の上でしばし呆然としていたら、不意に思いついたことがあった。
(いや……待てよ。なにも足枷は外さなくてもよくないか?)
 膝立ちでも動くことは出来る。両手、というよりは上半身が完全に拘束されているので動くのは難しいかもしれないが、動けないことはない。バランスにさえ気をつければ。
(わざわざ抜く必要もなかったな……)
 人間、何かに夢中になっているときは案外物事が冷静に見れていないものなのだな、と妙なところで感心してしまった。
 膝立ちで移動することを決めたのはいいが、問題はいまいる場所だ。ソファの上で、男の俺と向き合うような形で膝の上に座っている現状。
 アームサックのベルトを引っかけて外すためには少なくともソファからは降りなければならない。膝立ちにしかなれないいまの状態で果たして無事に降りられるだろうか。
 試しに椅子の上で正座をして、そこから両足を伸ばさずに降りることを考えてみて欲しい。半分の長さになった足では床に届かないし、両手も封じられているのだ。どこかに掴まりながらゆっくり降りるということもできない。
 下手に動いて落下すれば大怪我をしかねず、かといって上手く落ちれば大丈夫かといえば胸部を強打するか、腕を下敷きにして肩の脱臼か骨折をするかだろう。
 普通に降りるのは無理だ。ならばどうするか。
(すっげえ嫌だけど……この方法しかないか……)
 俺は覚悟を決めた。男の俺の身体にもたれかかるように、なるべく身体を密着させる。
 暖かい人肌の温度が感じられて、こんな状態だというのに鼓動が早くなる。それを極力意識しないようにしながら、俺はゆっくり身体を擦りつけるようにしつつ、身体をさげていく。こうして男の俺に擦りながらさがることによって、ゆっくり床まで降りようという作戦だ。
 俺自身とはいえ、男の身体にすりつくようなこの状態はあまり嬉しいものではない。だがこれ以上に安全に床に降りる方法が思いつかなかった。
(ふぅっ……ふぅっ……やべ……この体勢だと、胸が擦れて……)
 鈴が身体に挟まれて、引っ張られてしまう。それは乳首を挟んでいる金具の部分が引っ張って乳房全体が引っ張られる痛みを感じた。
 それくらいは我慢しなければ降りられないのだから仕方ない。
 痛みも快感になるとかいう話はあるが、俺にとってはただ痛いだけの感覚だ。
(くぅ……なん、とか……これで……!)
 俺の身体を上手く膝で挟みつつ、ソファからゆっくりと床へと降りていく。
 そうして膝がようやく床についた。それがダメだった。
 思わず気を抜いた俺は、思わず男の俺の身体から離れようとしてしまい、それに勢いがついてしまった。
 あっと思った時は遅く、俺は後ろに倒れ込む。そして尻餅をついた。

つづく
[ 2018/05/17 21:00 ] 小説・絶対理想彼女 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 4

 自分の身体を貫く、自分自身のペニス。
 言葉だけ聴くとほんとわけのわからない状態だ。人類で初なんじゃないだろうか。
 普通は自分の身体を自分の逸物で貫くなどできるはずがなく、できたとしたらそれはもう色々とグロい状態になっているのが前提の話だ。
 それはさておき。
(抜く、と言っても、どうやって抜くか……)
 自慢じゃないが、俺のものは平均よりデカいと自負している。さすがに外国人並とは言わないが、少なくとも興奮して膨張している状態のそれは相当な長さと太さを両立していると思っている。
 その自慢のそれは、いまはむしろ杭になって俺の自由を制限しているというのだから笑えない。
 左右や前後に動こうとすると、それが邪魔になって動けなくなるのだ。無理矢理動こうとすればそれが身体の中を抉り、なんとも言えない感覚を生み出してくる。
(このままじゃ動かせないか……いっそ、萎えてくれりゃいいんだが)
 一度出したにもかかわらず十分な硬度を保ってるのは、そういう場合なら自慢だが、今に限っては厄介な状態でしかない。
(じっとしてたら勝手に収まらねえかな……)
 刺激さえ与えなければいいはずだった。案の定、暫くじっとしていると身体の中の圧力が少し緩んだ気がする。体内に感覚があるというのは気持ち悪い感じもしたが。
(よし……そろそろ……ん……く、ぅ……っ)
 動こうとして、すぐにまた身体の中にあるものが硬くなるのがわかった。少し動いただけなのに、それだけでまた勃起してしまったようだ。
 意思がない以上、身体の感覚に純粋に反応しているだけなのだが、それだけ肉体的に元気であることを喜ぶべきなのかどうか。
(くそ……っ、ダメだ。これじゃあ脱出できない。ここは……やっぱりやるしかねえのか……?)
 実のところ、考えられる解決策がひとつはある。ペニスの勃起が収まる条件はいくつかあるが、そのうちいまの状態でもできることがある。
 もう一発抜いてやればいいのだ。身体は固定されているとはいえ、全く動けないわけじゃない。ある程度の上下運動くらいならできるはずだった。
 動ける範囲で腰を上げ、下ろす。その動きだけでも、俺自身のペニスに対する刺激としては十分なはずだった。
 問題があるとすれば、女みたいに腰を振らなければならない事実に俺が耐えられるかどうかというところだ。これでも男としての自負がそれなりにある。自分自身とはいえ、男の逸物に対し、自ら奉仕するような動きは、俺の尊厳を傷つけそうだ。
(だけどまあ……背に腹は替えられないか……)
 このままじゃ埒があかないのも事実だ。幸い相手は見ず知らずの男ではなく、意識もない俺自身の身体なのだから、オナニーをしているようなものだと思えば自尊心も保たれるだろう。
 そうやって自分自身を納得させ、腰を動かし始める。
 さっさと終わらせるためにも上下に素早くピストン運動をしたかったのだが、拘束具がそう簡単には身体を動かさせてくれない。
 足の拘束具が特にくせ者で、腰を上げようとするなら両足の太股で、男の俺の胴を強く挟みこんでやらなければならなかった。その状態で身体全体を前後に揺するように動かすのだ。これによって参ったのは、適当につけた乳首の鈴だった。
 そんなに強くしたつもりはなかったが、敏感なところを挟んでいる金具が、鈴が揺れて音を立てるのと同時にちりちりとした痛みをそこに生み出す。そのたびに結んである鈴がうるさく音を立て、俺がどれだけ無様な動きをしているのか、否が応でも知らしめてくるのだ。
 身体全体を絞り上げるボンテージによって、この身体の大きな乳房はさらに絞り出されて強調されている。その乳房に着けられた鈴が鳴ることで、自分がいま女の身体をしているのだということを強く印象づけてくる。
(くそ……っ、なんでこんなことに……さっさと出せよっ)
 羞恥心と共に、なんだか苛立ちが湧いてきて、俺は腰の動きを加速させた。射精間近の膨張を男の俺の身体はする。だが、そこから中々射精に至らない。
 それは俺の方の動きにも原因があるに違いなかった。激しい動きで腰を揺するうちに、俺はそこから生じる自分自身の快楽に気付いてしまったのだ。
 だがそれに溺れるほど俺はまだ女の身体になってしまったことを受け入れられていなかった。結果、強い快楽を感じそうになると、自ら動きを止めて快楽を止めてしまう。そのせいで男の俺の方も出し切ることができないのだ。
 自分自身に寸止めして、責めをしているのに等しい。
(くっ……くそ……きもちわりぃ……)
 虚勢とは自覚しつつ、そう心中で毒づきながら俺は腰を動かす。腰を持ち上げると、身体の中で男の俺のペニスが膣壁を擦る。じっくり時間をかけすぎたのだろう。
 俺は膣内の感覚を捉えることに慣れてきて、はっきりと俺のものの形すらわかるようになっていた。それはそれだけそこにあるものの感覚を強く感じているということである。
(ぐぅ……! やべ……なんか……痺れ……?)
 男の俺の腰を挟んでいる足の、内側の筋肉が痙攣する。意識していないのに肩が震え、視界が滲んだ涙で歪んだ。
 それが絶頂寸前の感じ方だと気付いたのは、ずっとあとになってからのことだ。
 俺はついに耐えきれず、強く男の俺のものを締め付けながら、身体を震わせてイってしまった。
 それと同時に、それが十分な刺激となったのか、身体の中に差し込まれたペニスがはっきりと脈打ち、身体の一番深いところに熱いものを噴き出すのがわかった。
 俺は自分自身に中だしされてしまったのだ。

つづく
[ 2018/05/16 20:00 ] 小説・絶対理想彼女 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 3

 足の拘束具は、足首と足の付け根に巻き付けたベルト同士を短い鎖で連結する形になっている。これがあるせいで足を曲げた状態から動かせず、立ち上がれない。
(アームサックと同じで、鍵まではかけていない……なら、外せるはず……なんだが)
 問題はアームサックに包まれた手では、ベルトを緩めることも出来ないということだ。
 拘束具同士を連結している鎖は細いながらもしっかりしたもので、試しに無理矢理足を伸ばしてみようとしたが、この身体の力は見た目の女性相応なのか、鎖が歪む気配はない。細い鎖なのだから、男の力なら引きちぎれそうなのだが。
 いま手元ない力を求めても仕方ない。なんとか外す方法を探さなければ。
(……そういえばアームサックの先端に、何かに引っかけるための金具があったな……それを上手く足のベルトに引っかければはずせねえかな?)
 アームサックの先端には丸い金属状のリングがある。本来これは天井から垂れ下げたフックにかけて吊し、前屈姿勢を強制するためのものだ。
 ひっかける程度のことなら出来そうなので、それが上手くできれば、足のベルトを外せるかもしれない。
(よし……くっ……ぬぅ……む、無理か)
 試してみようと身体を捩りかけ、すぐに諦めざるを得なくなった。
 身体ごと捻れば、一応足の拘束具にリング状の金具を当てることくらいはできるが、そこからベルトに上手く引っかけて、ベルトを緩めるなんてことは神業の域だ。それにその動作だけでも肩の関節に無理がかかるのか、痛い。
(ちくしょう……ベルトが緩めば、こんな拘束……いや、待てよ?)
 俺は改めて足の拘束具の様子を見る。足首の方はさておき、足の付け根の方のベルトはきつく肉に食い込んでいるように見える。だが、そのベルトはその場所に固定されているわけじゃない。
 足の力のかけぐあいによっては、ずらすことくらいはできそうな感じだ。足先側にずらすことができれば、なにもベルトを緩める必要はない。枷がついたままでも、足が伸ばせれば歩くことは出来る。
 身体ごと前に倒れ込むことができれば、さらにずらしやすくなるだろう。
(と、なると次の問題は……)
 俺は身体を横に倒そうとして、体内を抉られるという未知の感覚に震えた。
 そう、この場から動けないのは拘束されているということ以外に、もうひとつ理由がある。俺の身体を貫いている、本来の俺自身の逸物。
 一度出したはずなのに相当な硬度を保って屹立しているそれをなんとか抜かなければ、俺は自由に動くこともできない。
 まずはそれをどうにかしなければならなかった。

つづく
[ 2018/05/15 20:00 ] 小説・絶対理想彼女 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 2

 世の中にはエスケープゲームというものがある。
 いわゆる縄抜けとか解錠技とか、そういう技術を競うゲームだ。挑戦者は鍵のかかった箱などの中から、制限時間以内に脱出しなければならない。マジックショーの出し物のひとつとして有名だな。
 ただ俺は一般的にいうそっちより、エロい意味でのエスケープゲームの方に馴染みがあった。美しい女優が縄や手錠、あるいは革の拘束具などで捕らえられた状態からスタートし、制限時間内にその拘束からの脱出を目指すという形だ。AVでそういう企画ものがあって、俺はそれが結構好きなのだ。まあAVという仕様上、大抵は脱出に失敗して待機していた男優とのセックスになるのだが……それはまあいい。
 ある意味、この時の俺はその状況にあると言えた。
 様々な拘束を施したラバードールを使っていたら、突然自分の意識がそれに移ってしまった。当然、俺は拘束されている状態になり、自由に声をあげることもままならない。

 どうしてラバードールに意識が乗り移ってしまったのか?

 脱出を意識せずに着けてしまったこの拘束は自力で外せるのか?

 元の身体は俺を貫きつつも動かないが、どんな状態にあるのか?

 そして、元の身体に戻れるのか?

 様々な疑問が頭の中を過ぎるが、とにかく行動しなければ始まらない。
「フゥ……フゥ……」
 俺は慎重に息をする。口は開口具によって塞がれている。俯くと割り開かれた唇から唾液が零れてしまう。だから時々上を向いて飲み込まなければならなかった。
 AVや小説ではおなじみのシチュエーションで、俺自身それが非常にそそる描写だと思っていたが、自分がする側に回るとこうも屈辱的に感じるものだとは知らなかった。
 普段は意識するまでもなく抑えられている涎というもの。それが垂れ流しになることが、こんなにも尊厳を踏みにじられることだったとは。
 俺はまだ自分しかこの場にいないからまだいいが、それを別の人間に見られて、揶揄されたらと思うとぞっとする。……いや、正直に言おう。ぞくぞくする。
 俺自身はごく普通の男で、Mッ気はなかったはずだ。むしろ女が弄られているのをみて興奮するSッ気のある方だと思っている。
(本当はそういう気質があったのか、それとも、この身体になっているからか……?)
 自分の意外な可能性、というパターンもあったが、それよりありそうなのは、理想の女として注文したこのラブドールが『そういうものだ』ということだ。
 いま言った通り、俺は自分ではSッ気のある方だと思っている。その俺が相手になる女性に求める理想となれば、『多少の痛いことや苦しいことは気持ちよく感じ、受け止めてくれる存在』となる。
 その理想に引っ張られているのだとすれば、おかしな話ではない。
 いずれにせよ、拘束から脱出しなければ始まらない。とりあえずその辺りの考察はおいておくことにして、拘束具をどう外すか、その対策を練ることを始めた。
(まずは……腕か? 腕が自由になれば他の拘束具は簡単に外れるけど)
 俺は後ろに回したまま動かせない腕の状態を確認する。
 腕を拘束しているのはアームサックという拘束具だ。袋状の拘束具で、脇の下を通して肩にかけたベルトと、袋の口に当たる部分を絞ることによって、ずり落ちないように固定されている。手首、肘の辺りもベルトで閉められていて、それによって俺の両腕はまっすぐ伸ばして後ろに回し、左右合わせた状態で動かせなくなっている。
(くぅ……こんなに厳重に締めるんじゃなかった……っ)
 ラブドールなのだからと限界一杯まできつくベルトを絞ったのだが、それが災いした。
 この身体はとても柔らかい設定なのか、固定された状態での痛みや苦しみはさほどではなかったが、少しでも動かそうとすると途端に肩や背中に無茶なテンションがかかり、拘束具の名に恥じない拘束っぷりを発揮してくれてやがる。
 手の先は丸まってしまっているし、仮に丸めてなかったとしても、アームサックは分厚いものなので手先を使った作業はほとんど出来そうにない。
(幸い、ベルトは金具に引っかけてるだけだ……何かに上手く引っかけて捻れば、外すことは出来るはず……)
 実はそのベルト、本来は絞った上で南京錠などで固定することが出来るタイプで、もし鍵までかけてしまっていたらその時点で詰んでいた。
 雰囲気作りのためとはいえ、鍵までかけるのは面倒でかけなかったのだが、その無精に救われた。
(足さえ自由になれば引っかけられそうなものがあるところまでいける……つまり、腕の拘束を解くには、まず足を自由にすればいいってわけだ!)
 脱出のための筋道を作っていく。
 俺は次に足の拘束具がどうなっているかを確認することにした。

つづく
[ 2018/05/14 20:00 ] 小説・絶対理想彼女 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 1

 理想の彼女が欲しかった。
 けれど、世の中そんなに上手くはいかない。いや、上手くいったところで俺の求めるような女性が自分を好いてくれるとはとても思えなかった。
 そこで俺は毎日こつこつ働いて蓄えたお金を使い、理想の彼女を買うことにした。
 同じ趣味趣向を持つ同士ならこの時点でもう察してくれていることだろう。

 そう、ラブドールというものに俺は手を出したのだ。

 自分の好きな容姿、自分の好きな体型で、俺のすることに絶対反抗しない従順な彼女。
 かつてはいかにも人形といったクオリティで、大したものじゃないと思っていたものだが、最近の科学技術の進歩の目覚ましさには感謝しかない。
 俺は自宅に届いたその一抱えほどもある箱を開いて、中から現れたその『彼女』を見て改めてそう思った。
 それは、本当に普通の女性が箱に詰めて送られてきたようにしか思えなかった。実は本物で寝ているだけなんじゃないかと思うほどのクオリティ。その裸の身体に触れてみても、人間を触っているかのような感触だった。
 けれど人形であることを主張するかのように、その身体は人よりも遙かに軽かった。首を持って片手で持ち上げられそうだ。そんなことをしたら痛むからやらないが。
「……それにしても精巧にできてるなぁ……関節の継ぎ目もないとか、どうなってるんだか」
 この人形はある程度ポーズを取らせることもできる。ちゃんと関節部分が動くようになっていて、背骨も細かく曲がるようになっているので、時間をかけて工夫さえすれば自然なポーズを取らせることができそうだった。
 瞼や口の開閉、目線の移動、眉毛の微妙な角度まで調整が利くというのだから驚きだ。さすがに産毛はないが、まつげレベルは綺麗に整えられている。
 ともあれ、どんな技術が使われていようがいまいがどうでもいい。
 重要なのは限りなく人間に近い彼女が、俺の物になったという点のみだ。
 体勢も自由自在、どんなことをしても許される。だから、俺はさっそく自分のコレクションを彼女に用いることにした。
 何年もかけて集めたそれは、拘束具と呼ばれる類のものだ。
 いつか彼女ができたときのために、と用意したはいいものの、そんなSMプレイに理解のある彼女などそうそう作れるはずもなく――そもそも女性と付き合うということすらなかったが――死蔵されていたグッズの数々だった。
 もしも人間の彼女を首尾良く作れていたとしても、SMをやりたいなどとは言えなかっただろう。受け入れてくれるかどうかもわからないし、SMの中には危険なプレイもある。いずれにしてもせっかくできた彼女を失いたくない思いが強くて言い出せなかっただろう。
 だがこの彼女は違う。SMグッズを取り付けようが何をしようが受け入れてくれるし、最悪の事故死に怯えることもない。最初から生きていないのだから。
 俺はさっそく、その彼女の細くて脆そうな首に、無骨で大きな首輪をつけることにした。大型犬用のものを転用したわけではなく、ちゃんとSMプレイ用に作られた内側に当て布が施されたものだ。これなら人形を傷つけることもないだろう。
 裸の人形に赤い首輪を巻き付けると、それだけで俺の興奮具合は一気に高まる。鎖を繋いで軽く引いてみると、女を征服したような、奇妙な高揚感があった。
(いい買い物をしたぜ)
 俺は上機嫌で拘束具を次々取り付けていく。
 口を割り割く水道の栓のようなもので蓋ができる開口具、身体を絞り上げるボンテージ、腕を拘束するアームサック、足を曲げた状態で動かなくする足かせ、そして、後ろの穴にはアナルバルーンを突き刺して膨らませた。どれくらいでいいかわからなかったため、前の穴に指を入れながら大きさを調整する。乳首にはピアスでも通したかったが、買っていきなり穴を開けるのもなんだったので、挟み込んで固定するタイプの鈴を取り付けた。
 拘束具を取り付けるとさすがに重い。俺はソファに座った状態で、膝の上に人形を向かい合わせの形になるように乗せた。
 普通の女性なら辟易するであろう大量の拘束具をつけられた状態でも、人形は文句一つ言わない。うつろな目が少し残念だったが、抵抗の気力も失ってしまったのだという設定なら悪くない。
 俺はもうすっかり興奮して膨張した逸物を、早く入れたくて溜まらなかった。
 ラバードールは色んなタイプがあるが、大抵のドールは股間部分には別のオナホールを接続するタイプが多い。その方が使ったあとの手入れも楽だし、万一穴が合わなかった時困るからだ。
 だが俺は外見の完成度を優先して、その場所も忠実に再現しているタイプを採用していた。コンドームか何かを被せて使用するのがあとのことも考えると楽なのはわかっていたが、せっかくの初体験だ。あとの苦労はおいておいて、生で堪能させてもらうことにする。
 とりあえず傷や異物がないか、ローションをまぶした指で入念に確認したのち、俺は人形の身体を持ち上げて、自分の屹立した逸物の上に座らせた。
 ずぶりずぶりと一気に奥まで逸物が飲み込まれる。その時の感覚はもうなんといえばいいのか。いままでオナニーで吐き出してきた快感など比較にならない気持ちいい感覚がそこで爆発していた。
「うっ、やべぇ、っ、出る……!」
 もっとじっくり楽しみたかったのだが、ぎゅうぎゅうと締め付けてくるそこの感触に抗うことができない。俺は人形を両腕でしっかりと抱きしめつつ、奥の奥まで届けと欲望を爆発させた。

 次の瞬間、突如股間に凄まじい衝撃が走って、悲鳴をあげる羽目になった。

 いや、悲鳴は上げられなかった。口を割り割く何かが、すべて吸収してしまったからだ。
「――ウウッ!? イ、あゥオゥ!?」
 突然全身が金縛りにあってしまったかのように、自由が利かない。腕も後ろに回した状態で動かず、思わず立ち上がろうとした足は曲げた状態のまま動かせなかった。
 なにより、股間に凄まじい異物感があって、目の前に星がぱちぱちと瞬いた。
(い、一体、なに、なにがおこっ――!?)
 自分の状態を確認しようと下を向いた視界に、信じられない光景が飛び込んできた。
 まず目に映ったのは、ぐったりと力なく座り込む男。毎朝鏡の前でよく見る顔だった。
(お、俺――!? なんで俺が目の前に!?)
 俺自身の顔が目の前にある。自分の容姿に自信があるわけではなかったが、改めて外から見ると色々整えられてなくて、もっと外見にも気を使えと言いたくなる。
 それはさておき、問題はその俺の姿をした者の状態だった。
 その俺の姿をした者は下半身裸で、その逸物を外に晒していて。そそり立っているであろうその逸物が、俺の身体の中に入っている。
(は……?)
 一瞬、思考が止まった。どうしてそんなことになっているのか、俺の理解の範疇を超えている。
 だが、確かにその俺の逸物は、俺の下げた目線の先で、俺の身体の中に入り込んでいるのだ。
(待て……待てよ……なんだよ、これ……)
 どうなっているのか、何が起きているのかわからない。
 俺は混乱する頭を抱えつつ、自分に起きている事態を改めて認識せざるを得なかった。
 馬鹿ではないのだから、状況から見て何が起きているのかはわかる。

 俺は、さっき自分で使用したラバードールになってしまっているのだった。

 訳がわからない。確かにあのラバードールは非常に精巧な代物ではあった。けれどそれはあくまでラバードールとしてであって、人の意識が移せるようなハイテクの塊としての意味じゃない。
 けれど現実に俺はラバードールとなって、自分自身に貫かれている。それは認めて、どうにかこの状況を脱しなければならなかった。

つづく
[ 2018/05/13 21:39 ] 小説・絶対理想彼女 | TB(-) | CM(0)

ずっと放置してましたが

また使い始めたいと思います。
とりあえずは広告消しのための投稿。
その後は作品を毎日ちまちま更新するか、作業報告をしていきたいと思います。
[ 2018/03/03 01:01 ] 連絡 | TB(-) | CM(0)

【復活の御挨拶】

皆さん、お久しぶりです。夜空さくらです。
およそ9カ月、放置してしまい申し訳ありませんでした。

なんだかんだとありましたが、ひとまず心と体は無事です。
またぼちぼちと活動を再開していきますので、宜しくお願いいたします。

まあ……さすがにちょっとしばらくは勘を取り戻すのに忙しいかとは思いますが。
そもそもどんな風にSSを書いていたのか……それすらあいまいですので。

とりあえず各ブログの調整・管理などをしていきたいと思います。
また宜しくお願いいたします。
[ 2016/10/10 18:15 ] 連絡 | TB(-) | CM(0)

あけましておめでとうございます!

皆さん、新年あけましておめでとうございます!
今年も当サイトにお越しくださり、ありがとうございます。

現状は当サイトを含め、ほとんどの活動を休止している状態ですが、今年はぼちぼち活動を再開していきたいと思います。
色々やりたいことも多いですし。

今年はがんばりますよー^w^
それでは、今年も夜空さくらをよろしくお願いいたします!
[ 2016/01/01 02:29 ] 連絡 | TB(-) | CM(0)

今年一年、ありがとうございました!

2015年、当サイトにお越しくださり、ありがとうございました!
来年は少しずつ活動を再開していきたいと考えておりますので、2016年もよろしくお願いします!

2016年が素晴らしい年になりますように。


夜空さくら
[ 2015/12/31 23:55 ] 連絡 | TB(-) | CM(0)
カウンター
プロフィール

夜空さくら

Author:夜空さくら

はじめに
当ブログは性転換系・交換系の18禁小説ブログです。関連の同人誌・版権物のレビュー、個人的な語りなども書きます。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。

『目次』
・当ブログに掲載している作品、他のサイト様に投稿している作品の一覧です。

『twitter』
・管理人のツイッターです。取りとめのないことを呟いています。

管理人運営の姉妹ブログ一覧
 『黎明媚態』 (露出・羞恥系)
 『黄昏睡蓮』 (猟奇・グロ系)
 『白日陰影』 (箱詰・拘束系)
 『夕刻限界』 (時間制御系)
 『極夜天蓋』 (催眠・改変系)
 『星霜雪形』 (状態変化系)

『pixiv』
・イラストは全て3Dカスタム少女を使用し作成して投稿しています。基本は小説の投稿です。

『月虹色彩』
・フリーダムジャンル創作関連チャットルームです。マナーさえ守ってくださるなら、お気軽にお越しください。
定期談話会『創作の集い』を毎月第2土曜日20:00から行っています。
⇒ 『創作の集い』概要
最新コメント