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東雲水域

性転換系、交換系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

絶対理想彼女 第二章 おわり


 それは精巧に出来てはいたが、よく見るまでもなく人形だった。
 リアルなラブドールの男性版という感じで、触れてみるとさっきまでの人肌の感触はどこにもなく、一般的なラブドールと変わらない質感になっていた。
 風呂に入る直前までは、何の異常もなかったはずなのに。
「まさか、この体と入れ替わった……?」
 元々この体とて、一瞬本物と見間違うほどに精巧だったとはいえ、ただのラブドールだったのに、俺の意識が入ってからは普通の人間の身体としか思えない状態になっている。
 それを考えれば、逆も十分にあり得る。
 何十年も慣れ親しんだ自分の身体が人形に変わってしまったことに、正直ショックだったが、頭の冷静な部分は「これで食費が二倍になることはないし、自分の身体を介護する必要はなくなった」などと思っていた。
 元に戻れるかどうかは正直不安だったが、最も避けたかった状況は回避出来たのだ。
「それにしても、男のラブドールって変な感じだな……」
 ラブドールといえば普通は女性のものだ。
 男性型のラブドールなど、少なくとも俺は聞いたことがない。
 俺は元自分の体に触れ、腕を持ち上げてみる。一応芯は通っているのか、取らせたいポーズを取らせることができるようだ。見た目よりは軽く、いまの俺の力でも十分持ち上げることが出来そうだ。
 試しにその体が座っているソファの後ろに回り込んで、脇の下に手を入れて持ち上げてみようとする。すると、さすがに軽々とはいかなかったものの、本腰を入れて運ぼうとすれば運べそうだ。
 これなら、クローゼットの奥とかに隠すことも出来る。
「よし、片付けることは出来そうだな。……あと、気になるのは」
 気になるところ。
 それは、股間の状態だった。
 普通ラブドールといえば女性の体をしているものだ。男である俺の人形のそこがどうなっているのか、まったく予想ができない。
 恐る恐るその場所を覗き込んでみると、そこにはゴムで出来た太いペニスが力なく横たわっていた。その見た目は普段の俺のものとは似ても似つかないものになっている。
 ペニスの周りの毛はなくなっていて、十分な大きさのペニスに比べてなんともアンバランスな状態だった。
 前に回り込んだ俺は、その勃起した時のような太さながらも、ふにゃふにゃとしているものに手を伸ばした。指先で軽く触れてみる。
 するとそれに反応したのか、ムクムクと起き上がってきて、瞬く間にいつも俺が勃起したときと同じ状態になった。
 そのペニスには皮という概念はないようで、常に最大に勃起した時の形だった。
 もう一度触れてみると、今度の感触はより普段勃起した時の状態に近く、体温がないことを除けば、俺がオナニーする時に触る時の感覚と変わらなかった。
 もちろん、肉とゴムという感触の違いはあるのだが、限りなくそれを再現しているという感じだ。
 人形になってしまっているとはいえ、こんな風に自分のものが勃起している様を、傍から見る機会はない。
「他の視点から見ると、こんな感じなのか……なんか、すごいな」
 我ながら貧相な感想だとは思うが、それが第一印象だった。
 いまの俺の顔の大きさくらいありそうな長さに、親指と人差し指で作れる円ほどの太さ。こんなものがさっきまで自分の体の中に入っていたのかと思うと、改めて驚愕してしまう。
「いや、ほんとにこれが入ってたのか?」
 思わず俺はいまの自分の体を見下ろした。細い腰に小さなお尻。その股間にある穴は小さくすぼまっていて、太いペニスどころか、指一本だって入るか怪しい。
 入っていたのだから入らないわけがないと思うのだが、試してみる気にはなれなかった。
「それにしても……元々普通の体だったなんて思えないなぁ。精巧ではあるけど……」
 俺は男の身体の前に座り込み、まじまじと男の股間を観察する。
 傍から見ると男性型ラブドールの股間を興味津々で観察する痴女でしかなかったが、この家には俺しかいないので問題なかった。
 ペニスを片手で掴んで、より注意深く観察する。見る限り、ペニスに穴のようなものは空いていないので、射精する機能はなさそうだ。あっても困るが。
「でも勃起状態になる機能はあるんだよな……どういう仕組みなんだか」
 明らかに人智を超えた力が働いているっぽいので、考えるだけ無駄なのだろうが、そんなことを考えてしまう。
 俺はくだらない考えを一端脇に置き、改めてこれからどうするべきかを考えた。
 元の身体に戻りたいかといえば『戻らなければならない』と思う。
 なにせこの身体は元がラブドールなのだし、戸籍や名前などはない。俺自身を保証人にするにしても、俺そのものが変わってしまっているのだから難しい。
 この身体ではまともに生活していくことも出来ない。このまま戻れなかったら仕事も首になってしまうし、ずっと元の身体に戻れなければ色々と詰んでしまう。
 一応、記録自体が書き換わっている可能性も考え、免許証などを確認してみたが、それらは元の俺の身体の名前と姿のままだった。
(そう都合良くはいかねえよなぁ……さて、どうしたもんか)
 俺は腕組みをして、知恵を絞る。
 この身体は傍から見ると絶世の美女としか表現出来ないほど、容姿に優れている。
 それを利用して金持ちの男に貢がせることは出来なくはないだろう。中身が男の俺だからホステスみたいなことはできないが、やり方はいくらでもある。
 とはいえ、男に抱かれるようなことは御免だ。あくまで俺は男なのだから、男に抱かれて喜べるわけがない。
(元に戻る方法を探らなきゃいけないわけだが……)
 幸い、連休の初日だから仕事に出なければならなくなるまでには少し時間がある。
 ラブドールを存分に楽しむつもりでこういう日程にしたのだが、結果としてそれがいい具合に働いた。
 ひとまず、人形になってしまった俺の身体は放置しておいても大丈夫だろう。
 俺は寝室に行って寝ることにした。今から思うと、居間でラブドールを味わおうとするなんて、なんて堪え性のないことだろうか。
(普通は、リビングのソファの上でラブドールを使おうなんて思わないよなぁ……)
 普段ならそう考えるはずなのに、なぜか今日はそうしなかった。
 ラブドールひとつにどれほどテンションを上げていたのか。改めて自覚すると少し恥ずかしい。
 結果として、散々リビングに精液やら汗やらなにやらを撒き散らしてしまい、明日掃除しなければならないのが酷く億劫だ。
 まあ、それ以前に自分の身体がラブドールと換わってしまうというどうすればいいかもわからない後始末があるが。
「いま考えるのはやめよう……」
 今日はとにかく疲れた。自分で施した拘束ではあったが、それを解くために何時間も格闘していたのだから当然だ。
 シャワーを浴びて身体は少しすっきりしたが、消耗した体力までは戻っていない。
 俺は気怠い身体を引き摺るようにして、寝室へと向かい、ベッドに潜り込む。
 いまはシャツ一枚しか着ていないからなんとも奇妙な感覚ではあったが、今日ばかりは疲労の方が勝った。
 ベッドに入ってすぐ、強烈な眠気がやってきて、俺はそのまま眠りについた。

 そして目を覚ます。

 気絶するように眠ったからか、夢を見た記憶もなく、気づけば朝だった。
 窓の外が明るく、今日は天気がいいようだ。俺は寝ぼけつつベッドの上で身を起こし、そして色気たっぷりの女の身体が目に入って、思わず瞠目した。
 それがいまの自分の身体だと自覚するまでに、数秒の時を有した。
 反射的に心拍数が上昇したのが、ゆっくりと落ちついていく。薄いシャツ越しにうっすら身体が透けていて、見下ろす視点の先ではピンク色の突起が内側からシャツを押しあげているのがわかった。
 男の時に見たらそれはもう大興奮出来る類いの光景だったが、いまはそれが自分の身体だということや、身体が女だということも関係しているのか、興奮度合いはすぐに落ちついていった。
 俺はベッドから降りて、両手を上げて軽く身体を伸ばす。その際にも大きな胸が気になる動きをしていたが、ひとまず置いておく。
 一晩寝たおかげで頭がすっきりし、体力も回復した。
「これからどうするか……考えないとな」
 とりあえず、やることはひとつ決まっている。
 それは、ラブドールを購入した会社のことを調べるということだ。
 ごく普通のアダルトグッズの開発会社だったはずだが、こんなとんでもないものを送ってきたのはその会社であり、何も知らないはずもない。
 問題は、なんらかの目的があってこんなものを送りつけてきたとすれば、普通に問い合わせても何も応えない可能性があるということと、そもそもこんな話をどう持ち込めばいいのかわからないということだろうか。
 もし会社が無関係であったなら、俺は「ラブドールを使用したらラブドールと身体が入れ替わってしまった」などという世迷い言を口にするイカれた女だと思われるだろう。
 思われるだけで済めばいいが、最悪警察やらなにやら呼ばれ、存在しないはずの人間であることが明らかになるなど、何かと面倒なことになる気しかしなかった。
「送ってきたのは向こうの会社なんだから、無関係なわけはないと思うんだけどなぁ……」
 俺はそうぼやく。もしかすると俺に隠れた力があって、その結果だという可能性もないわけではない。
 けれど、主人公が特殊な生まれだったり特別な血を引いたりしている少年漫画じゃあるまいし、いままで平凡に生きてきた俺にそんな能力があるとは考えにくい。
 どちらに原因があるかと考えれば、それはやはりラブドールという道具側にあると考えるのが普通だろう。
 だからあのラブドールを作った会社に原因があると思うのだが。
 そうでなかった時が怖い、と堂々巡りだ。
 そんなことをつらつらと考え得ていたら、「くるる」と可愛らしい音が響いた。自分の腹の音だと遅れて気づく。
 別にお腹が鳴る音にそれほど男女差があるとは思わないのだが、不思議と可愛らしく感じるのだから不思議なものだった。
「とりあえず、飯にするか……と、その前に」
 昨日は疲れていたから気にならなかったが、シャツ一枚というのはやっぱり気になる。特に何も履いていない下半身がスースーするのは問題だ。普段ならぶら下がっているものがないから、そういう意味ではまだマシかもしれないが。
 紐で腰回りが調節できるトランクスなら履けるかと思い、とりあえず履いてみたが、やはり元々の大きさが違いすぎる。何も履かないよりはマシだが、隙間が多くて結局気になるのは変わらない。
「うーん……と、そうだ」
 俺は細長いフェイスタオルを取り出して来て、それを自分の腰に巻いた。巻き方は適当だったが、要はふんどしのようなものだ。その上からさっきのトランクスを履いて抑えれば、急場しのぎにはなる。
 若干、おむつを履いているような情けない感覚ではあったが、何も履いていないよりはマシだった。
「よし、上は……上もタオルで抑えるか」
 この身体の胸は大きいので、ぶかぶかのシャツ一枚では揺れるし、先端がシャツに擦れて若干痛い。
 サラシの要領で胸にタオルを巻き、シャツを身につければ、ひとまず落ちついた。無地のものを選んだとはいえ、サイズが全く合っていないから、なんとも不格好ではある。
「服も必要だなぁ……はぁ……」
 この状態がどれくらい続くかはわからないが、こんな急場しのぎの格好では外に出ることもできない。
 通信販売が発達している現代で良かった。家から一歩も出なくとも女物の下着や服を買うことが出来る。
 とりあえずそのことはあとで考えるとして、俺は朝食の準備を始めた。
 トーストとサラダ、牛乳、といういつも通りの簡単な食事だったが、それを口にするとだいぶお腹いっぱいになってしまった。どうやらこの身体はかなりの小食らしい。
「食費的は浮くから助かるな」
 この身体でいいところを呟きつつ、俺は食器を手早く洗って片付けて、一息ついた。
「さて……面倒だけど片付けないとな……」
 俺はリビングの惨状を改めて見渡して、溜息を履く。
 ラブドールの梱包材や各種拘束具。ソファに鎮座する元俺の身体、飛び散った様々な液体らしきものの痕跡など、どれほど手間がかかるかわからない。
 とはいえ、やらなければならないことに変わりは無く、俺はひとつひとつ片付けていくことにした。
 まず手をかけたのは、ラブドールが送られてきた大きな箱だ。
「俺の身体を仕舞うとしたら、この中かな……ん?」
 そう思いながら箱に手をかけ、詰められていた梱包材などを一端取り出していると、その梱包材に埋もれる形で、一冊の説明書が入っていることに気づいた。
 そういえば、本体に気を取られてそれに目を通していなかった。ラブドールだと思っていたし、基本的に俺は説明書に目を通さないタイプなのだ。
「もしかして、この説明書に何か書いてあるんじゃないか……?」
 もし会社が関係しているなら、その可能性は高い。
 俺はその説明書に手を伸ばし、中を開いてみる。

 そこには――驚くべき内容の記載があった。

つづく
[ 2019/05/08 22:46 ] 小説・絶対理想彼女 第二章 | TB(-) | CM(1)

絶対理想彼女 第二章 2


 その場所を改めて見てみると、なんとも不思議な感じだった。
(普段は外に飛び出してる物があるところなのに、こうして何もないと……不安になるな)
 思春期の男子高校生ではあるまいし、その場所を見るのを恥ずかしく感じたりはしないけど、なんとも奇妙な感覚にはなっていた。
 俺の好みに合わせて、ほとんど痴毛は生えていない。見た目の年相応には生えていると思うが、決して剛毛ではなく、慎ましい感じの、いい塩梅といえる。
 そんな秘部に手を触れさせてみると、微妙に嫌な感触があった。
(ああ……そういや、出した……いや、出されたままだったな)
 俺自身が出した一回と、萎えさせるためにもう一回。
 この身体は計二回分の射精を受けていた。その際にこの身体に注いだ、あるいは注がれた精液はまだ身体の中に残っていて、重力に従って垂れてきていた。
 奇妙な感触の元凶である精液を、シャワーで洗い流す。直接お湯をかけたりはせず、下腹部に当てて流していたのだが、まだ身体の中に残っている気がする。
(うーん……指って突っ込んでいいもんか……? いや、入るのは知ってるけど……洗うのってどうすりゃいいんだ)
 ボディソープとか石鹸とかで洗えばいいのだろうか。
 ペニスならいつもそれで洗っているし、異常があれば見て確認することが出来るが、女性器の場合、見えないところだから悩む。
(お湯くらいなら流しこんでも大丈夫か……?)
 シャワーを押し当ててオナニーする女性もいるらしいし、それくらいなら平気かもしれない。
 けど、どうにも踏ん切りが付かなかった。身体の中に何か入れるというのが、普通はしないからな。臆病になりすぎているかもしれないが、この身体のこと自体よくわかっていないのだ。
 慎重に行動して悪いことはないはずだ。
 結局、とりあえず表面だけ洗い流すことにして、指を中に入れたりはしないでおいた。
(それにしても……理想の身体も、こうして自分の身体になると、案外興奮しないもんだな)
 俺の理想をそのまま形にしたようなこの身体がシャワーを浴びている姿なんて、元の身体の俺が見たら、大興奮だっただろう。
 実際、揉みたくなるような双丘が視界の一部にずっと映っているのは、興奮材料ではある。ゆらゆらと揺れる乳房の先端で、ピンク色の綺麗な乳首が存在を主張していた。普段の俺なら思わずにやけてしまうような姿だ。
 けれど、その視点が上から見下ろすものになっているだけで、興奮度合いが急激に下がっていた。揺れるそれのせいで落ち着かない、という感覚まである。
「……はぁ」
 一通り身体を洗ったことで、この状態について考えるようになった。
 果たして元の身体に戻れるのだろうか。
(元の身体もどうしたらいいんだ……? 食事とか、排泄とか……自分の身体を介護するとか、マジで憂鬱なんだが……)
 こんな異常事態で頼れる相手もいない。
 警察や病院に通報したとして、『リアルなラブドールを注文して、それを使ってオナニーしてたら、そのラブドールに意識が移ってしまった』なんて、頭がおかしいと思われるだけだろう。少なくとも俺が逆の立場だったら信じない。
 とにかくなるようにしかならない、と開き直った俺は、シャワーを止め、浴室の外に出て大きなバスタオルで身体を拭いていく。
 濡らした髪を乾かすのにメチャクチャ時間がかかった。世の中の女性たちはすごいと思いつつ、俺はTシャツを着ることにした。
 うちに女性用の服などないし、ましてや下着もない。だからとりあえずTシャツを着てみたのだが――ただのTシャツだというのに、やろうと思えば肩方の肩が出てしまいそうなほど、ぶかぶかだった。裾も太ももの半ばほどまで達していて、短めのワンピースみたいだ。
 それほどに、男の身体との差異が大きいのだ。
 さっき寄り掛かったときはそこまで差は無いと思っていたのだが、こうしてみると色々な面での違いが明らかになる。
 脱衣所の鏡には、ぶかぶかのTシャツを着た美女が映っている。如何にも彼シャツという感じで、そそられる外見ではあるのだが――それが自分だという最大のマイナスポイントが払拭できない。
「はぁ……どうすっかなぁ……」
 いつものように乱暴に頭を搔こうとすると、長い髪が手に絡みついて来た。このままでは痛い思いをするだけだったので、大人しく手を下ろし、再度ため息を吐く。
 これからどうしたものかと考えながら部屋に戻った俺は、ソファに座ったままの俺自身の身体を見て、眼を見開くことになった。

 俺の元の身体が――人形めいた質感に変わっていたのだ。

つづく
[ 2019/05/07 22:54 ] 小説・絶対理想彼女 第二章 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 第二章 1


 ダッチワイフという形で理想の女体を手に入れたと思ったら、自分がその女体になってしまっていた。

(うん、我ながら何度考え直してもおかしな状況だな)
 俺は汚れた自分の身体を洗うべく、風呂場でシャワーを浴びながらそう思っていた。いつものように頭からシャワーを被っているのだが、男性のときと同じようにするんじゃなかったと、すぐに後悔する。
(それにしても身体に違和感が……っていうか、髪邪魔!)
 身体を伝って落ちていく水滴の流れが、明らかに普段の身体と違う感覚というのも気になるが、この身体で何より厄介なのは長い髪だった。
 水を吸って重くなるし、思いっきり顔にかかって視界を遮る。髪の長い女性は普段どんな風にしてお風呂に入っているのだろうか。
 とりあえず全部一纏めにして、フェイスタオルで無理矢理縛っておいた。だいぶ乱暴な纏め方だとは自分でも思うが、とりあえず邪魔にならなければそれでいい。
 髪もあとでちゃんんと洗うとして、まずは身体の確認だ。
(ううん……やっぱり女の身体……だよな)
 見下ろしてみて、まず目に付くのは大きな胸だ。目に付く、というか男の時にはありえなかったことに、自分の股間を見ようとすると、それが邪魔になって見えない。
 巨乳の女性は足下が見えにくいというのは冗談か誇張表現だと思っていたのだが、これなら確かに邪魔になるだろう。
(歩くときは注意しないとな……さて)
 とりとめも無いことを考えつつ、俺は両手で自分の胸を左右それぞれを掴む。掌から零れそうなほど大きな乳房は、思ったよりずっしりと重く感じる。いまは裸だから、これにプラスしてブラジャーみたいなものを身に付けたら、より重く感じるのではないだろうか。
(肩こりの原因になるのも無理ないな……)
 感触を確かめるために軽く揉んでみる。中身が詰まっていて、張りのあるいいおっぱい、という感じだ。自分の胸にくっついていなければ。
 こんなものを抱えて生活することを思うと、厄介そうだという思いが先に立つ。
(彼女が巨乳なのは大歓迎なんだけどな……自分が巨乳になりてえわけじゃねえんだよ、俺は……)
「はぁ……」
 思わず溜息が零れた。それが妙に艶めかしい女の吐息だったので、男としての俺は思わずドキリとしたが、自分自身から出ているのだと理解するとその興奮もすぐに冷めてしまう。
(あー、ラブドールを買っただけなのに、なんでこんなことに……)
 俺は身体を丸めるようにして、巨乳を避け、次の箇所のチェックに移行する。

 俺が次に確認するのは、女体の中で最大の秘密の場所――股間にある秘所だ。

つづく
[ 2019/03/19 18:26 ] 小説・絶対理想彼女 第二章 | TB(-) | CM(0)

2018年、ご愛読ありがとうございました!

来年、2019年はより多くの執筆活動に尽力しますよ~^w^
各ジャンルで途中になってる作品は多いので……ひとつひとつがんばります!

それでは皆様、良いお年を!
また来年お会いしましょう!
[ 2018/12/31 23:39 ] 連絡 | TB(-) | CM(0)

10月に書きすすめようとしている作品たち(※あくまで備忘録です)

東雲水域で途中になっている作品の一覧です。

・目が覚めたら雌畜になっていた件(目が覚めたら雌畜という性的に虐げられる存在になっていた主人公。いつもの学校に登校した主人公を待っていたのは……)
・絶対理想彼女(高性能ラブドールを使ってオナニーした主人公は、なぜかそのラブドールの姿に変化してしまう。何が起きているのか、主人公は探ろうとするが……)
[ 2018/10/01 19:50 ] 連絡 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 6

 この身体の肛門には、可能な限り膨らませたアナルバルーンが挿入されている。
 それまでは最初から挿入されていて、入れられるときの痛みはなかったからか、異物感こそあれ、そこまで気になってはいなかった。
 だが、いま尻餅を打った拍子に思いっきりアナルバルーンが押し込まれて、ものすごい激痛を発した。それはもう悶絶するしかないほどの衝撃で、俺は不自由な身体でのたうち回ってしまう。
「ウグウウウウウ……ッッ!!」
 悲鳴はあげたくてもあげられないのだが、この場合はそれでよかった。もし悲鳴をあげていたら近所の人が何か事件かと思って警察を呼ばれていたかもしれない。
 あるいはその方が解放されるのは早かったかもしれないが。
 ともあれ、不自由な身体で散々悶絶した後、痛みが引いてきてようやく俺は落ち着くことができた。
 辺りは涙やら涎やら鼻水やらが飛び散っている。失禁しなかった自分を褒めてやりたい。
 滲む涙をなんとか振り払い、俺は身体を起こした。正座に近い状態まではなんとか立て直す。
 ともかく、これで床に降りることが出来た。あとはベルトに上手くひっかけられる突起物があるところまで移動して手や足の拘束具を外してしまえばいい。
 俺は今度は転ばないように気をつけながら、ずきずきとした肛門の痛みを堪えて、移動を始める。
 それにしても、本当にこの身体はなんなのだろうか。俺はただのラブドールを注文したはずなのに、明らかにそれを超越した何かであることは間違いない。いや、ラブドールどころか、人知すら越えているか。
 身体の感覚といい、ラブドールだったはずのこの身体は完璧に人間の身体だとしか思えない状態になっている。意識もはっきりしているし、流行のVRとも全く違う。
 俺はとりとめも無いことを考えつつ、程よい高さの棚の取っ手を利用し、アームサックのベルトを緩めようと悪戦苦闘した。何せベルトは背中側だから、肩越しに振り返りながら、おおよその見当をつけて動かさなければならない。
 荒い呼吸を繰り返し、涎を垂れ流しつつ、ようやく一つ目のベルトが外せた。
 しんどすぎる。喉も渇いた。
 それからも散々苦労して、数時間後にやっと腕が自由になった。ずっと背中で固められ続けた腕は自由に動かず、その場で横になって血が通うのを待たなければならなかった。もういっそこのまま寝てしまいたかったくらいだが、拘束はまだほとんどがそのままだ。寝てしまうわけにもいかない。
 俺は自分の目の前に両腕を持ってくる。本来の自分とは似ても似つかない、ほっそりとした腕だ。白魚のような、という形容が相応しい。爪も綺麗に手入れされているような状態で、何かと無精な俺の手とは思えない。実際、俺の手ではないのだが。
 少し休んだら体力が回復した。半身を起こした俺は、まず口枷から外す。後頭部に回したベルトを緩め、大きく口を開いて開口具を吐き出した。
 その拍子に涎がどろりと零れたがもういまさらだ。手が自由だから拭うこともできたが、あとでまとめて掃除するつもりで、気にせず垂れ流した。
 ずっと開きっぱなしだった顎が痛い。ベルトに寄って割り裂かれていた口の端から頬にベルトの跡が残っている感触がした。
「ふぅ、やれやれだ……む」
 呟いた自分の声に違和感を覚えて思わず唸る。当たり前だが、この身体の声は高い。大人の女性の姿だから子供のような甲高さはないが、元の声に比べればその差は歴然。自分の発する声が奇妙すぎて戸惑う。
 とりあえずいまは気にしないことにして、次に足の枷を外した。あれだけ俺を苦しめた枷だったが、手さえ使えれば何ということはない。散々暴れたからだろう。ベルトが食い込んで跡になっている。
 俺は立ち上がろうとして、少しふらつくのを感じた。さすがにまだ立つのは難しいようだ。仕方なく、座ったまま胴体を彩るボンテージを先に外すことにした。
「と、それより前に」
 乳房の頂点、乳首を挟む込む鈴と金具を外すことにする。さっきから鈴が鳴ってうるさくもあったし。
 女性の乳房に触るという経験はほとんどない。ボンテージによって絞り出された乳房は実に張りのあるもので、思いっきり触りたくなる。だが、いまは疲れ切っていてそんな余裕もない。
 俺は金具を緩めて、乳首を鈴から解放した。これでもう音に悩まされることはない。挟まれていた尖端がじくじくと痛んだが、取り外した以上、徐々に痛みも牽いていくだろう。
 少しずつ戒めが解かれていく感覚は、開放感があってとても気分が良かった。あるいは世にいうSM愛好家たちはプレイのあとの、解き放たれる感覚も好きなのかもしれないな。
 ボンテージもさっさと脱いでしまうと、残る拘束具は肛門に差し込まれたアナルバルーンのみだ。空気を抜いてしまえばすぐ抜けるとは思うが、この場で抜いてしまっていいのか少し迷う。
 この身体になって数時間は経過しているが、この身体の生理現象はどうなっているのだろう? いまのところ、催す気配も腹が鳴る気配もないが。でも汗は出るし涎や涙も出る。
 ともあれ、万が一のことを考え、トイレで抜くことにした。トイレに入り、便座にお尻を向けながらアナルバルーンの空気を抜く。身体の中の異物感が少し収まった。
 そして、軽く息みながらアナルバルーンを引き抜く。最初は中々出てこなかったが、我慢して引き続けると、ゆっくりと括約筋を越えてそれが飛び出して行くのがわかった。
 うん、めちゃくちゃ気持ち悪い。けれど同時に背筋が震えるほどの排泄の快感も感じられるのだから質が悪い。
 嫌でも覚える快感を堪えつつ、なんとか全ての拘束から解放されることに成功した。少し肛門に違和感はあるが、乳首と一緒ですぐ元に戻るだろう。
 幸い、抜き取ったアナルバルーンに汚物はついていなかった。これはそういうものが作られない身体なのか、それとも単に付着するほどの場所に汚物がたどり着いていないのかはわからない。
「とりあえず、シャワーでも浴びるか……」
 汗を大量にかいてしまっていたし、垂らした涎の筋が残っているのも自覚があった。
 特に股間に白い液体が乾いた物がこびりついていて不快だ。拭うこともできなかったのだから仕方ないが。
 俺は部屋の惨状はおいて、風呂場に向かう。シャワーから温水が出るのを待ちながら、俺は改めて今の自分の身体を観察することにした。

第一章 おわり
[ 2018/05/18 21:00 ] 小説・絶対理想彼女 第一章 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 5

 さすがの俺も短時間で二連続で抜けば、硬度を維持し続けることは出来ない。
 自分の身体の中に突き入れられているものが徐々に小さくなっていく感じは気持ち悪かったが、ようやくこれで解放される。
(つ、う、くぅ……か、からだが、動きづれぇ……っ)
 絶頂した影響なのか、身体に力が込めにくい。それでもなんとか足を使って後ろに下がり、ペニスを抜き取ることに成功した。ずるり、と柔らかくて弾力のあるものが抜けて少しほっとする。
 しかし同時に、身体の中からどろりとした液体が零れだしたことがわかって、思わず眉を顰めた。
(くぅ……ソファが汚れちまうが……まあ仕方ないか)
 俺は男の俺の膝の上で一端呼吸を整える。
 口枷のせいで呼吸がしづらいのもあり、かなり呼吸は荒くなっていた。涎が零れ、ぐったりしている男の俺の身体にそれが垂れてしまう。
 男の視点からなら粗相をしたということで、苛めるための格好の材料ができたと喜ぶところだが、なんとも複雑な状態にある俺にとっては複雑な気持ちを生むことでしかない。
 ともかくこれでペニスの杭からは解き放たれたわけで。あとは上手く足枷を外すだけだ。
 俺は早速、まずは右足の方から外すように努力してみた。男の俺の身体も利用し、左足は動かさず、右足の付け根側の枷を、膝の方にずらすように擦りつけた。
 足の付け根に巻き付いているベルトは、肉に食い込んでいて中々ずれてくれなかったが、何度も擦りつけているうちにほんの少しずつ動き始める。
(よし、いける……っ!?)
 そう思っていた俺だったが、その枷の動きが止まった。見れば足首側と繋げている鎖がそれ以上ずれないように止めてしまっている。
(……あ、あほか俺は――ッ!)
 少し構造を考えればわかるようなものだった。枷同士を繋いでいる鎖がもう少し長ければ、膝くらいまではずらせたかもしれない。だが今回枷同士を連結するのに用いている鎖は短すぎてそこまでずらすことも出来ない。
 本当に拘束する目的であったならそれはむしろいいことなのだが、今回に関しては最悪だ。これでは脱出ができない。
 絶望に陥りかけた俺だが、男の俺の膝の上でしばし呆然としていたら、不意に思いついたことがあった。
(いや……待てよ。なにも足枷は外さなくてもよくないか?)
 膝立ちでも動くことは出来る。両手、というよりは上半身が完全に拘束されているので動くのは難しいかもしれないが、動けないことはない。バランスにさえ気をつければ。
(わざわざ抜く必要もなかったな……)
 人間、何かに夢中になっているときは案外物事が冷静に見れていないものなのだな、と妙なところで感心してしまった。
 膝立ちで移動することを決めたのはいいが、問題はいまいる場所だ。ソファの上で、男の俺と向き合うような形で膝の上に座っている現状。
 アームサックのベルトを引っかけて外すためには少なくともソファからは降りなければならない。膝立ちにしかなれないいまの状態で果たして無事に降りられるだろうか。
 試しに椅子の上で正座をして、そこから両足を伸ばさずに降りることを考えてみて欲しい。半分の長さになった足では床に届かないし、両手も封じられているのだ。どこかに掴まりながらゆっくり降りるということもできない。
 下手に動いて落下すれば大怪我をしかねず、かといって上手く落ちれば大丈夫かといえば胸部を強打するか、腕を下敷きにして肩の脱臼か骨折をするかだろう。
 普通に降りるのは無理だ。ならばどうするか。
(すっげえ嫌だけど……この方法しかないか……)
 俺は覚悟を決めた。男の俺の身体にもたれかかるように、なるべく身体を密着させる。
 暖かい人肌の温度が感じられて、こんな状態だというのに鼓動が早くなる。それを極力意識しないようにしながら、俺はゆっくり身体を擦りつけるようにしつつ、身体をさげていく。こうして男の俺に擦りながらさがることによって、ゆっくり床まで降りようという作戦だ。
 俺自身とはいえ、男の身体にすりつくようなこの状態はあまり嬉しいものではない。だがこれ以上に安全に床に降りる方法が思いつかなかった。
(ふぅっ……ふぅっ……やべ……この体勢だと、胸が擦れて……)
 鈴が身体に挟まれて、引っ張られてしまう。それは乳首を挟んでいる金具の部分が引っ張って乳房全体が引っ張られる痛みを感じた。
 それくらいは我慢しなければ降りられないのだから仕方ない。
 痛みも快感になるとかいう話はあるが、俺にとってはただ痛いだけの感覚だ。
(くぅ……なん、とか……これで……!)
 俺の身体を上手く膝で挟みつつ、ソファからゆっくりと床へと降りていく。
 そうして膝がようやく床についた。それがダメだった。
 思わず気を抜いた俺は、思わず男の俺の身体から離れようとしてしまい、それに勢いがついてしまった。
 あっと思った時は遅く、俺は後ろに倒れ込む。そして尻餅をついた。

つづく
[ 2018/05/17 21:00 ] 小説・絶対理想彼女 第一章 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 4

 自分の身体を貫く、自分自身のペニス。
 言葉だけ聴くとほんとわけのわからない状態だ。人類で初なんじゃないだろうか。
 普通は自分の身体を自分の逸物で貫くなどできるはずがなく、できたとしたらそれはもう色々とグロい状態になっているのが前提の話だ。
 それはさておき。
(抜く、と言っても、どうやって抜くか……)
 自慢じゃないが、俺のものは平均よりデカいと自負している。さすがに外国人並とは言わないが、少なくとも興奮して膨張している状態のそれは相当な長さと太さを両立していると思っている。
 その自慢のそれは、いまはむしろ杭になって俺の自由を制限しているというのだから笑えない。
 左右や前後に動こうとすると、それが邪魔になって動けなくなるのだ。無理矢理動こうとすればそれが身体の中を抉り、なんとも言えない感覚を生み出してくる。
(このままじゃ動かせないか……いっそ、萎えてくれりゃいいんだが)
 一度出したにもかかわらず十分な硬度を保ってるのは、そういう場合なら自慢だが、今に限っては厄介な状態でしかない。
(じっとしてたら勝手に収まらねえかな……)
 刺激さえ与えなければいいはずだった。案の定、暫くじっとしていると身体の中の圧力が少し緩んだ気がする。体内に感覚があるというのは気持ち悪い感じもしたが。
(よし……そろそろ……ん……く、ぅ……っ)
 動こうとして、すぐにまた身体の中にあるものが硬くなるのがわかった。少し動いただけなのに、それだけでまた勃起してしまったようだ。
 意思がない以上、身体の感覚に純粋に反応しているだけなのだが、それだけ肉体的に元気であることを喜ぶべきなのかどうか。
(くそ……っ、ダメだ。これじゃあ脱出できない。ここは……やっぱりやるしかねえのか……?)
 実のところ、考えられる解決策がひとつはある。ペニスの勃起が収まる条件はいくつかあるが、そのうちいまの状態でもできることがある。
 もう一発抜いてやればいいのだ。身体は固定されているとはいえ、全く動けないわけじゃない。ある程度の上下運動くらいならできるはずだった。
 動ける範囲で腰を上げ、下ろす。その動きだけでも、俺自身のペニスに対する刺激としては十分なはずだった。
 問題があるとすれば、女みたいに腰を振らなければならない事実に俺が耐えられるかどうかというところだ。これでも男としての自負がそれなりにある。自分自身とはいえ、男の逸物に対し、自ら奉仕するような動きは、俺の尊厳を傷つけそうだ。
(だけどまあ……背に腹は替えられないか……)
 このままじゃ埒があかないのも事実だ。幸い相手は見ず知らずの男ではなく、意識もない俺自身の身体なのだから、オナニーをしているようなものだと思えば自尊心も保たれるだろう。
 そうやって自分自身を納得させ、腰を動かし始める。
 さっさと終わらせるためにも上下に素早くピストン運動をしたかったのだが、拘束具がそう簡単には身体を動かさせてくれない。
 足の拘束具が特にくせ者で、腰を上げようとするなら両足の太股で、男の俺の胴を強く挟みこんでやらなければならなかった。その状態で身体全体を前後に揺するように動かすのだ。これによって参ったのは、適当につけた乳首の鈴だった。
 そんなに強くしたつもりはなかったが、敏感なところを挟んでいる金具が、鈴が揺れて音を立てるのと同時にちりちりとした痛みをそこに生み出す。そのたびに結んである鈴がうるさく音を立て、俺がどれだけ無様な動きをしているのか、否が応でも知らしめてくるのだ。
 身体全体を絞り上げるボンテージによって、この身体の大きな乳房はさらに絞り出されて強調されている。その乳房に着けられた鈴が鳴ることで、自分がいま女の身体をしているのだということを強く印象づけてくる。
(くそ……っ、なんでこんなことに……さっさと出せよっ)
 羞恥心と共に、なんだか苛立ちが湧いてきて、俺は腰の動きを加速させた。射精間近の膨張を男の俺の身体はする。だが、そこから中々射精に至らない。
 それは俺の方の動きにも原因があるに違いなかった。激しい動きで腰を揺するうちに、俺はそこから生じる自分自身の快楽に気付いてしまったのだ。
 だがそれに溺れるほど俺はまだ女の身体になってしまったことを受け入れられていなかった。結果、強い快楽を感じそうになると、自ら動きを止めて快楽を止めてしまう。そのせいで男の俺の方も出し切ることができないのだ。
 自分自身に寸止めして、責めをしているのに等しい。
(くっ……くそ……きもちわりぃ……)
 虚勢とは自覚しつつ、そう心中で毒づきながら俺は腰を動かす。腰を持ち上げると、身体の中で男の俺のペニスが膣壁を擦る。じっくり時間をかけすぎたのだろう。
 俺は膣内の感覚を捉えることに慣れてきて、はっきりと俺のものの形すらわかるようになっていた。それはそれだけそこにあるものの感覚を強く感じているということである。
(ぐぅ……! やべ……なんか……痺れ……?)
 男の俺の腰を挟んでいる足の、内側の筋肉が痙攣する。意識していないのに肩が震え、視界が滲んだ涙で歪んだ。
 それが絶頂寸前の感じ方だと気付いたのは、ずっとあとになってからのことだ。
 俺はついに耐えきれず、強く男の俺のものを締め付けながら、身体を震わせてイってしまった。
 それと同時に、それが十分な刺激となったのか、身体の中に差し込まれたペニスがはっきりと脈打ち、身体の一番深いところに熱いものを噴き出すのがわかった。
 俺は自分自身に中だしされてしまったのだ。

つづく
[ 2018/05/16 20:00 ] 小説・絶対理想彼女 第一章 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 3

 足の拘束具は、足首と足の付け根に巻き付けたベルト同士を短い鎖で連結する形になっている。これがあるせいで足を曲げた状態から動かせず、立ち上がれない。
(アームサックと同じで、鍵まではかけていない……なら、外せるはず……なんだが)
 問題はアームサックに包まれた手では、ベルトを緩めることも出来ないということだ。
 拘束具同士を連結している鎖は細いながらもしっかりしたもので、試しに無理矢理足を伸ばしてみようとしたが、この身体の力は見た目の女性相応なのか、鎖が歪む気配はない。細い鎖なのだから、男の力なら引きちぎれそうなのだが。
 いま手元ない力を求めても仕方ない。なんとか外す方法を探さなければ。
(……そういえばアームサックの先端に、何かに引っかけるための金具があったな……それを上手く足のベルトに引っかければはずせねえかな?)
 アームサックの先端には丸い金属状のリングがある。本来これは天井から垂れ下げたフックにかけて吊し、前屈姿勢を強制するためのものだ。
 ひっかける程度のことなら出来そうなので、それが上手くできれば、足のベルトを外せるかもしれない。
(よし……くっ……ぬぅ……む、無理か)
 試してみようと身体を捩りかけ、すぐに諦めざるを得なくなった。
 身体ごと捻れば、一応足の拘束具にリング状の金具を当てることくらいはできるが、そこからベルトに上手く引っかけて、ベルトを緩めるなんてことは神業の域だ。それにその動作だけでも肩の関節に無理がかかるのか、痛い。
(ちくしょう……ベルトが緩めば、こんな拘束……いや、待てよ?)
 俺は改めて足の拘束具の様子を見る。足首の方はさておき、足の付け根の方のベルトはきつく肉に食い込んでいるように見える。だが、そのベルトはその場所に固定されているわけじゃない。
 足の力のかけぐあいによっては、ずらすことくらいはできそうな感じだ。足先側にずらすことができれば、なにもベルトを緩める必要はない。枷がついたままでも、足が伸ばせれば歩くことは出来る。
 身体ごと前に倒れ込むことができれば、さらにずらしやすくなるだろう。
(と、なると次の問題は……)
 俺は身体を横に倒そうとして、体内を抉られるという未知の感覚に震えた。
 そう、この場から動けないのは拘束されているということ以外に、もうひとつ理由がある。俺の身体を貫いている、本来の俺自身の逸物。
 一度出したはずなのに相当な硬度を保って屹立しているそれをなんとか抜かなければ、俺は自由に動くこともできない。
 まずはそれをどうにかしなければならなかった。

つづく
[ 2018/05/15 20:00 ] 小説・絶対理想彼女 第一章 | TB(-) | CM(0)

絶対理想彼女 2

 世の中にはエスケープゲームというものがある。
 いわゆる縄抜けとか解錠技とか、そういう技術を競うゲームだ。挑戦者は鍵のかかった箱などの中から、制限時間以内に脱出しなければならない。マジックショーの出し物のひとつとして有名だな。
 ただ俺は一般的にいうそっちより、エロい意味でのエスケープゲームの方に馴染みがあった。美しい女優が縄や手錠、あるいは革の拘束具などで捕らえられた状態からスタートし、制限時間内にその拘束からの脱出を目指すという形だ。AVでそういう企画ものがあって、俺はそれが結構好きなのだ。まあAVという仕様上、大抵は脱出に失敗して待機していた男優とのセックスになるのだが……それはまあいい。
 ある意味、この時の俺はその状況にあると言えた。
 様々な拘束を施したラバードールを使っていたら、突然自分の意識がそれに移ってしまった。当然、俺は拘束されている状態になり、自由に声をあげることもままならない。

 どうしてラバードールに意識が乗り移ってしまったのか?

 脱出を意識せずに着けてしまったこの拘束は自力で外せるのか?

 元の身体は俺を貫きつつも動かないが、どんな状態にあるのか?

 そして、元の身体に戻れるのか?

 様々な疑問が頭の中を過ぎるが、とにかく行動しなければ始まらない。
「フゥ……フゥ……」
 俺は慎重に息をする。口は開口具によって塞がれている。俯くと割り開かれた唇から唾液が零れてしまう。だから時々上を向いて飲み込まなければならなかった。
 AVや小説ではおなじみのシチュエーションで、俺自身それが非常にそそる描写だと思っていたが、自分がする側に回るとこうも屈辱的に感じるものだとは知らなかった。
 普段は意識するまでもなく抑えられている涎というもの。それが垂れ流しになることが、こんなにも尊厳を踏みにじられることだったとは。
 俺はまだ自分しかこの場にいないからまだいいが、それを別の人間に見られて、揶揄されたらと思うとぞっとする。……いや、正直に言おう。ぞくぞくする。
 俺自身はごく普通の男で、Mッ気はなかったはずだ。むしろ女が弄られているのをみて興奮するSッ気のある方だと思っている。
(本当はそういう気質があったのか、それとも、この身体になっているからか……?)
 自分の意外な可能性、というパターンもあったが、それよりありそうなのは、理想の女として注文したこのラブドールが『そういうものだ』ということだ。
 いま言った通り、俺は自分ではSッ気のある方だと思っている。その俺が相手になる女性に求める理想となれば、『多少の痛いことや苦しいことは気持ちよく感じ、受け止めてくれる存在』となる。
 その理想に引っ張られているのだとすれば、おかしな話ではない。
 いずれにせよ、拘束から脱出しなければ始まらない。とりあえずその辺りの考察はおいておくことにして、拘束具をどう外すか、その対策を練ることを始めた。
(まずは……腕か? 腕が自由になれば他の拘束具は簡単に外れるけど)
 俺は後ろに回したまま動かせない腕の状態を確認する。
 腕を拘束しているのはアームサックという拘束具だ。袋状の拘束具で、脇の下を通して肩にかけたベルトと、袋の口に当たる部分を絞ることによって、ずり落ちないように固定されている。手首、肘の辺りもベルトで閉められていて、それによって俺の両腕はまっすぐ伸ばして後ろに回し、左右合わせた状態で動かせなくなっている。
(くぅ……こんなに厳重に締めるんじゃなかった……っ)
 ラブドールなのだからと限界一杯まできつくベルトを絞ったのだが、それが災いした。
 この身体はとても柔らかい設定なのか、固定された状態での痛みや苦しみはさほどではなかったが、少しでも動かそうとすると途端に肩や背中に無茶なテンションがかかり、拘束具の名に恥じない拘束っぷりを発揮してくれてやがる。
 手の先は丸まってしまっているし、仮に丸めてなかったとしても、アームサックは分厚いものなので手先を使った作業はほとんど出来そうにない。
(幸い、ベルトは金具に引っかけてるだけだ……何かに上手く引っかけて捻れば、外すことは出来るはず……)
 実はそのベルト、本来は絞った上で南京錠などで固定することが出来るタイプで、もし鍵までかけてしまっていたらその時点で詰んでいた。
 雰囲気作りのためとはいえ、鍵までかけるのは面倒でかけなかったのだが、その無精に救われた。
(足さえ自由になれば引っかけられそうなものがあるところまでいける……つまり、腕の拘束を解くには、まず足を自由にすればいいってわけだ!)
 脱出のための筋道を作っていく。
 俺は次に足の拘束具がどうなっているかを確認することにした。

つづく
[ 2018/05/14 20:00 ] 小説・絶対理想彼女 第一章 | TB(-) | CM(0)
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